
ゴルビーは、VO2Maxを刺激する5分(110%)×5分(55%)×5本のシンプルな”長時間”高強度インターバルとして誰もが知る有名なワークアウト。厚い(熱い)ファン層に支持されて根強い人気を誇っておりますが、有酸素能力を高めるならもっと効率的なワークアウトがあるのは公然の秘密であります。
という訳で、今日はあらためて見つめたい「ラトルスネイク vs.ゴルビー論争」。100%以上の高強度を”長時間”するのは効率よろしくないみたいでありますな。
プロとアマチュアで見る短時間高強度トレーニング(HIT)の効果
本日のソースは、論文の取りまとめサイトとして分かりやすい「Knowledgeiswatt」から。いわゆるラトルスネイクとゴルビーの比較は序文で、本当に大事な話は「プログレッシブオーバーロード」・・・なのですが、そこは課金しないと読めません。なので、序文だけ。でも、ゴルビーの話、みんな好きだからいっかと思って(^ω^)
SIとLIの効果比較:プロ対アマチュア

サイトで紹介されているのは、SI(ショートインターバル:ラトルスネイク系)とLI(ロングインターバル:ゴルビー系)のVO2Maxや4mMol/L時、20分TTのパワーをプロとアマチュアで比べたもの。プロトコルはプロが18人対象、3週間で週3回、アマチュアはVO2Maxが66までのトレーニングしている20人が対象で10週間(週10~12時間)で週2回、それぞれSIとLIを実施するというものです。
その結果をサイトより一部編集してまとめたのが↑の図。SIのほうが総じて実験開始前より高くなっています。特に目を見張るのが20分TTのところ。単位は何でしょう、時間ですかね??
プロで4.7%、アマチュアで12%、SIのほうが効果が出ているようで、プロでもアマでも「short intervals superior in promoting aerobic adaptations(ショートインターバルのほうが有酸素能力の適応を促すのに優れている)」という結論になっています。
クリスクロスでもいいよ?
SIとLIの効果比較にはさらに続きがあって、あらら、LI(=ゴルビー系)はクリスクロスにも劣るかもしれないのかい??
有酸素適応はSI > UO > ゴルビー系

サイトが紹介する別の実験によると、SIとUO(アンダー・オーバー:クリスクロス系)、LI(ただし100%)では、酸素消費量が最も高かったのはSI、次いでUO、最後にLIとなりました。
結論として、有酸素能力の適応を促す上で大事なのは「Working at a higher fraction of maximal oxygen consumption (VO2max) is the key factor(より強度の高いVO2Max領域にタッチすること)」なのだそうな。
なお、この実験ではLIが100%なので、もうちょっと強度上げて110%(まさにゴルビー)にしたら、どうなるのか。UO(クリスクロス系)と差が縮まるのか、あるいは逆転するのか、興味あるところです。
どうやって効果が高いショートインターバルを取り入れるのか?
数々の論文でSI、すなわちラトルスネイクのほうがゴルビーより効果あることが示されており、ゴルビーが万能でないことは間違いないように見受けます。次なる問題は、効果が高いSIを日々の練習に取り入れるかでありますが・・・。
高強度はツラく厳しく、習慣にするのは大変です
ワークアウトの効果を最大限引き出すにはプログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)が欠かせません。これはすでに効果が高いことが実証されているSIでも同じこと。
なのですが、VO2Max系を刺激するワークアウトはどんなものでも辛く苦しく、続けるのが難しいもの。そんな高強度ワークアウトを続ける/取り入れる上で大切なことがKnowledgeiswatt に「本題」として書いてありまして、そこから先は課金勢のみが知ることができる世界です。ご興味のある方、どうぞご一読を(⇒Knowledgeiswattの本題はこちらから)。
以上、根強い人気を誇るゴルビーは効果効能では劣るようです(-_-;) 最新の研究が明かすラトルスネイク対ゴルビーのファイナルアンサー! なお話でした。それでもゴルビーが人気なのは、その分かりやすいネーミング・・・だけじゃなく、オン・オフのシンプルさと自転車の負担が少ない点が大きい気がします。ラトルスネイク、ギアとか壊れそうだもの・・・。

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