
Jスポを解約してしまい、自転車レースがスッカリ消え去ってしまった我が日常ですが、サイクルロードレースの世界は変わらず盛り上がっています。そんな中で気になるニュースがありました。ちょっと前に物議を醸したギアレシオ制限(⇒参考記事)、その後、SRAMが不服申し立てを行い、進展があったようなのです。
54×11のギアレシオ制限の導入は保留
今年の6月ごろだったでしょうか。UCIが来年2026年のレースに向けた一連の規制を発表しました。ハンドルバーの幅やヘルメットなど、数多くの規制が導入される中、最大ギア数にも制限がかけられることになっていました。
54×11の最大ギアレシオ制限にSTOPがかかる

今回の情報源は諸々ありまして、メインはUCIとBikeraderから。それによると、BCA(=ベルギー公正取引委員会・・・と訳してよいのでしょうか??)に対して、SRAMがUCIの最大ギアレシオ制限の不服申し立てを行い、BCAが「UCIの決定は客観性と透明性を欠いている」と判断。ツアー・オブ・広西で実施される予定だった最大ギアレシオ制限のテストの差し止めを要請しました。
BCAの介入を受け、UCIはツアー・オブ・広西でのテスト中止を決定。テストプロトコル自体も保留となりました。
最大ギアレシオ制限の先は見えない
BCAの裁定をUCIが受け入れる、この力関係がまず分からないのですが、何はともあれSRAMにとっては朗報でしょう。何と言っても、SRAM自慢の10速が排除されなくなったのですから。
UCIは激おこですけど

しかしながら、UCIはBCAの介入に対して激おこです。公式声明で「The UCI expresses its surprise at the intervention(UCIはこの度の介入に驚いている)」と述べた後、「deeply regrets that riders’ safety does not appear to be a shared objective(ライダーの安全が共通の目標でないことが非常に残念だ)」と、理解を得られなかったことへの不満を表明。
その結果、当然ながら「will appeal the above-mentioned decision(上記の決定(BCAの決定)に控訴する)」と、反論する姿勢を明確に示しています。
という訳で、この件(最大ギアレシオ制限)は、ツアー・オブ・広西では実施されないけど、まだまだどうなるか分かりませんね? 2026年の年明けから(テスト抜きで)即実施ということはないでしょうから、喧々諤々やりながら、何らかの形で2026年のどこかで導入されるかも。
いずれにしても、UCIのルール・規制の変更は、東洋の島国から見ても、突然&唐突に見えますで、どういった背景と過程と議論を経て決定に至るのか、もう少し透明性は欲しい気がします。
以上、SRAM良かったね!! ツアー・オブ・広西から実施される予定だった最大ギアレシオ制限は一旦保留になりました(来年はどうなるか分かりません!) なお話でした。
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