
「FTPの時代は終わりだ!」「これからはデュラビリティだ!」などなど、ロードバイク界の脚力基準論争は常に楽しい話題でいっぱいです(^ω^) そんな喧々諤々のFTP論争に、また1つ新しい言葉が加わりました。その名も「Fatigue Resistance」。日本語にすると「疲労耐性」ですかね(じてトレでは「疲労抵抗力」⇒参照)。で、何なのファティーグレジスタンスって?
The Most Important Aspect Of Cycling Performance No One Ever Talks About
新しい言葉を使うならしっかり定義をお願いしますよ、と常々学校の先生に習ったはず。GCNさん、頼みますよ!
誰も話さない、ロードバイクパフォーマンスの最も重要な点とは?
元ネタは我らがGCNのこの動画。「The Most Important Aspect Of Cycling Performance No One Ever Talks About」というタイトルで、何の話かと思ったら「疲労耐性」のことでした。
動画(に登場する専門家)によると「ファティーグレジスタンス」は「パワーの持続性」のこと。「150kmのレースなら誰が勝つか分からない(誰でも勝つ可能性がある)が200kmのレースになると勝てる人は限られる」「最初の1時間(だけ)速い人が3時間、6時間のレースでも速いとは限らない」とは専門家のピーター・レオさんとGCNプレゼンターのサイさんのコメント。
「長時間のライドでどれくらい速度が低下するか」が「ファティーグレジスタンス」の指標となるのだそう。なるほど、この点において、以前当ブログでも紹介した「デュラビリティ」と似ているコンセプトながら意味合いは若干異なるのでありますな(⇒参考記事)
※デュラビリティ=疲労した状態で高い強度を出せる能力
ファティーグレジスタンス(疲労耐性)が顕著に現れるのは
デュラビリティは一定時間体力を消耗させた後にハードなインターバルをやって、どのくらいパフォーマンスをキープできるか測るものでした。ではファティーグレジスタンスはどうやって測るのでしょう??
鍵はケイデンスにあり

↑のGCN動画によると、「ファティーグレジスタンス」に優れた人ほど疲労が溜まった後もケイデンスを維持できるのだそう。疲労によって踏めなくなることが速度低下につながるのかと思いきや、その逆で、疲れて回せなくなるからパワーが下がり速度も下がるのだと・・・。
ほぇ、そうなのかい? 僕も疲れがたまるとケイデンスが落ちるのは認識してるけど、それは踏めなくなるからだと思っていたよ??
踏む力(フォース)か回す力(ケイデンス)か、どちらが先か因果関係は分からないですが、疲れがペダルに出るのは、特にロングライド派の人は経験たくさんしているかもしれません。
「レースは1時間まで」派な人にファティーグレジスタンスは関係あるの?
で、この疲労耐性=ファティーグレジスタンスですが、どれくらい僕ら富士ヒル・ヤビツ民に関係あるのでしょう? ヤビツなんて30分で終わっちゃうんだぜ(僕は35分だけど((´∀`))ケラケラ
そんなことよりFTP上げようぜw

GCN動画の結論から申し上げますと、レース時間が短い人(動画では20kmのタイムトライアル)は「ファティーグレジスタンスが必要かはそもそも問題ではない」とのこと。それよりもレースの目的に沿った能力が必要だろうと。
そりゃそうだw 僕がヤビツの神社でこと切れるのは「ファティーグレジスタンスが足りないからだ」と言われると、「( ,,`・ω・´)ンンン?ソウナノ??」と首をかしげたくなります。単純にCP20、CP30が弱いからですよ、言わせないでよ(´_ゝ`)
これが例えば沖縄210kmとか福島200km(だっけ?)とかニセコ140kmとかに出るなら話はまったく別。スタートのアタックに耐える脚力があることは大前提で、最後の最後まで走り切り、フィニッシュするには疲労耐性≒デュラビリティを鍛えることが不可欠です。
だがしかし、ヤビツだけ、富士ヒルだけの人間が疲労の抵抗力を気にするのはいかがなものか?? それよりも気にすべきこと、改善すべきことがいっぱいあるでしょうというのがGCN動画から得られる教訓でありました。
プロの世界と僕らアマチュア・ローディーの世界は、比べるべき基準がまったく異なるのだね。十把一絡げにFTP(やW/kg)というモノサシで測ろうとするから噛み合わなくなるのだと学び直したのでありました。
以上、「ロードバイクが速い人」は「疲労が最も少ない人である」は正しい? ロードバイクの新しい(?)脚力基準「Fatigue Resistance」って何だろう?なお話でした。
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