
ロードバイクは完全趣味な乗り物なので、性能はもちろん、その他諸々を含めてトータルで「好き」なブランドを選んでおります。そんな選りすぐりのブランドにこういうニュースが出るのは・・・う~ん、ちょっととても悲しいというか複雑というか。ジャイアント、強制労働疑惑でアメリカへの輸出差し止めでござるか(・_・;)
ジャイアントはアメリカに輸出できなくなりました
情報が出たのは24日なので数日前のこと。すでにご存じの方もいるかもしれません。ソースはこちらとこちらとこちら。ジェトロにも情報が掲載されています(⇒出典)
労働者の人権侵害の疑いあり

諸々の情報を取りまとめると、アメリカの税関・国境警備局(CBP)が人権侵害の疑いでジャイアントに対しWRO(違反商品保留命令)を発令。これにより、ジャイアント謹製自転車はロードバイクもMTBもパーツも諸々、アメリカに輸出できなくなりました。
人権侵害は労働者に対してのものであり、以下の疑いがかけられています。
- 弱者への虐待行為
- 強制労働および過酷な生活環境
- 借金による束縛
- 賃金不払い
- 過度な時間外労働
こうした労働者への搾取によって市場価格を下回る製品を販売し、アメリカ企業の利益を奪い、不正な利益を上げていたことが今回のWROにつながったようです。
ジャイアントはどうなるの?
まだ「疑惑」段階なので、弁明・反論はできます。さてさて、ジャイアントはどうなるのでしょう?
「認定」されることはレアケース
流れとして、まずジャイアントはCBPに対して「強制労働でつくった製品じゃありませんよ~」と証拠を示す必要があります。もし証拠を提出できなかったり、あるいはCBPが強制労働のより確固たる証拠を掴んだりした場合、保留命令(WRO)は認定(Findings)に格上げされ、製品は没収されるのだそう。
ただし、WROが認定に格上げされるのはレアケースで、去年はドミニカ共和国の1件しかありませんでした。
アメリカ以外では影響ないそうだけれども

ジャイアントはWRO発令の翌日、即座に声明を発表し、人権尊重の姿勢やデューデリジェンスの徹底を強調。WROの撤回を求めるとともに、労働者の権利保護のためにさらなる透明性の確保に取り組んでいくことを伝えています(⇒出典)
ちなみに、ジャイアントのアメリカでの売上は全体の9%以下(ベトナムや中国で製造された製品を含む)。WROは他の国には関係ないため、例えば日本への供給や販売は変わらず行われるそうです。
もう1つちなみに、ジャイアントはトレックやスコットの主要サプライヤーでもあります。トレックとかアメリカで人気だと思いますが大丈夫なんでしょうか?
う~ん、製造の現場が実際どうなのか消費者から見えづらいし、ときのアメリカ政権が関税だナンダカンダで輸入品を快く思っていないようなので、一瞬「嫌がらせの一環か!?」と勘繰りたくなってしまいます(汗。
何はともあれ、クリーンでグリーンが自転車の良さで、「まさか天下のジャイアントが(◎_◎;)!」という青天の霹靂でもあったので、この件、(労働環境のさらなる改善含め)良い方向で一件落着してくれると嬉しいですのぅ。。。
以上、ジャイアントの安さの秘密はコレだったのかい!? 我らがジャイアント、アメリカ・トランプ政権から強制労働疑惑で輸入禁止を食らう なお話でした。
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