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ロードバイク初心者こそ知っておきたい自転車界の闇、シークレット・レース

2016/05/11

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シークレット・レースはロードバイク初心者にオススメの必読書です!

シークレット・レースはロードバイク初心者にオススメ! 必読書です!

ロードバイク乗りの皆さんは「パニアグア」? それともやっぱり「エドガー」? という訳で、前回のロードバイク初心者にオススメの書籍紹介パート2『シークレット・レース』と自転車ロードレースのドーピングについて書き殴ります!

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なぜ自転車レースばかりドーピングが騒がれるのか?

サイクルロードレースとドーピング問題

サイクルロードレースとドーピングの付き合いは長い

昨年のツール・ド・フランスで総合優勝したヴィンチェンツォ・ニバリが所属するアスタナがドーピング疑惑で揺れています。UCI(国際自転車競技連合)の監視下におかれることで、かろうじてジロは参加、ツールも出られるそうですが、そもそも、サイクルロードレースってどうしてドーピングの話題が多いんでしょうね?

自転車ロードレースでドーピングが続出する理由

なぜ自転車ロードレースばかりドーピングが騒がれるのだろう? そう思う方はたくさんいらっしゃるかと思いまして、この素朴ながら核心をいきなりツンツンする質問に、レース解説者の栗村修さんが丁寧に回答しています。曰く、

自転車ロードレースはキツイから

自転車は昔からドーピングとの関わりが強いスポーツです。理由として考えられるのは、要するに、キツイからでしょう。極論すれば、勝敗は、どれだけ長くフィジカルへの負荷、つまり苦しみに耐えられるかで決まります。

出典:栗村修の“輪”生相談<13>

覚せい剤を使って苦しさを紛らわせていた??

(肉体的・精神的に)「キツイ」からという身も蓋もない推論ですが、そのキツさを紛らわすために覚せい剤が使われていたこともあったとか。ラリッて何百キロも走れるのか?

サイクルロードレースは生まれた当初から覚せい剤による、今でいう「ドーピング」と付き合ってきました。薬物の使用が成績に直結するからですね。スポーツ史上はじめて薬物による死者が出たのは、1896年のボルドー〜パリ間の自転車レースだったといわれています。

出典:栗村修の“輪”生相談<13>


知っておかなくても大丈夫なドーピング用語

100年以上前から薬使ってたのかぁ。うわぁ・・・。ところで「ドーピング」とひと口に言っても種類や方法などに関するさまざまな「専門用語」があります。『シークレット・レース』やネットの情報を参考にして大まかにまとめてみると・・・。

ドーピング(薬物)の名称

まずは薬物の名称から。Wikiの「ドーピング」をもとにしています。真昼間からノンビリリサーチできるなんて、僕、暇なんですねw

EPO(エリスロポエチン)

赤血球の産生を促進するホルモン。持久力が20%も向上し、パフォーマンスが5%「も」高まると言われています。

「5%」向上は大したことないように聞こえるかもしれませんが、例えば43分でヤビツ峠を上る僕がEPOを使うと3分タイムを短縮(43分→40分)できます。多くの人が通い詰めて死ぬ思いで10秒、20秒縮めようと四苦八苦しているのを横目に、僕は一気に3分短縮できるのですから、この差はデカいですねぇ。

抗利尿剤

水分排出を抑えてヘマトクリット値を下げる効果があると言われています。

テストステロン

男性ホルモン。筋肉増大に効果があるとされ、トレーニング期間中などの競技外で使用することが禁止されています。似た作用でhGH(ヒト成長ホルモン)があります。

BB

『シークレット・レース』で初めて知りました。「自己血輸血」と言うそうで、レース前に自分の血を抜いて、レース間近にまた体に戻すことで赤血球量を増やし、一時的に心肺機能を高めるそうです。

ドーピングに関するその他名称

ドーピングにはさまざまな隠語が使われています。『シークレット・レース』を参考にしています。

パニアグア(Pan y Agua)

「パンと水」。ドーピングをしていないの意。

エドガー

「EPO」のこと。なんでこう呼ぶようになってたのか、見落としてしまいました。

赤い卵

テストステロンのこと。

フェスティナ事件

1998年のツールでフェスティナチームがドーピング疑惑によりレース中に撤退した出来事。


ツアー・オブ・ジャパンのドーピング騒動

ツアー・オブ・ジャパンのドーピング騒動

ツアー・オブ・ジャパンでもドーピング騒動が。

『シークレット・レース』が扱っているのは90年代後半から2000年代前半ですが、ドーピングは遠い昔の遠い国々のできごとではありません。

ツアー・オブ・ジャパンでも起きたドーピング騒動

昨年のツアー・オブ・ジャパン後、一人の選手が競技内検査でEPO陽性となったそうです。また、今年(2015年)のツアー・オブ・ジャパンでも、出場停止処分明けで大陸選手権を優勝した選手が出走するかどうかでゴタゴタしました。実際、どの選手だったのでしょうね? 出走したのでしょうか。

あと、今年のツアー・オブ・ジャパンでイラン勢に対して「異様な強さ」という表現で疑惑を示唆したニュースレポートもありました。その記事を探したのですが、削除されたのか修正されたのか、見つけることができませんでした。

■追記(6/22)
BicycleGeekさんより記事を教えていただきました。
【レース詳報】乱戦を制したボニファジオ 今年も輝いたランプレ・メリダのホープ

UCIの対応に対する憤り

しかし、ドーピングの懸念に対して、「お上」であるUCIは疑わしきは罰せずの姿勢のようで、ツアー・オブ・ジャパンに携わった栗村修さんは怒りをぶちまけています。

ここ(編注:シクロチャンネル)に書くことが、私個人のせめてもの抵抗です。現状、疑惑があるチーム、ドーピング違反者を複数出しているチーム(ランキング上位チームに関して)を主催者判断で呼ばなくて良い、というルールは存在していません。

出典:栗村修「ジレンマ」


ドーピングをする人、しない人。その分かれ目は?

なんでドーピングをするんでしょうね? 「ばれなきゃいい」「他の選手がやっているから」というのは心情的にあるでしょうが、いざ発覚したときのリスクが大きすぎだと思うのですが・・・。

ドーピングしてもキツさ・ツラさは変わらない

そもそもドーピングをしたからと言って、レースが楽になる・・・訳では、どうやらないようです。

だがそのとき、何かが起きた。峠の頂上に近づくにつれ、ぐんぐん加速していく自分に気づいた・・・(中略)・・・突然、スーパーマンになったわけではない。限界ぎりぎりで走っていたし、死ぬほどつらかった。ただ、他の選手の方が早く力尽きていっただけだ。

出典:シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

ドーピングの1,000日タイムリミット

『シークレット・レース』によれば、1,000日がドーピングに手を出すか、そうでないかの境目らしい。

「・・・誰もがやっていることだ」と感じ続ける1,000日間。そして何より、これらの日々は“速くなるための何らかの方法を見いださなければ、選手生命が終わってしまう”という恐怖の下で過ぎていく。

速く走れるかどうかは、生活の問題だ。事態が好転する兆しもなかった。だから僕は他の選手と同じことをした。“秘密結社”に入ったのだ。

出典:シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)


なぜランス・アームストロングは告白したのか?

『シークレット・レース』を読むと「ペロトン」の独特な文化(?)を垣間見ることができます。手を出してはいけないドーピングに染まり、当然ながら非難されていくタイラー・ハミルトンをとおして、自転車界の問題がロードバイク初心者でもよく見えてきます。

それにしても、なぜ“彼=ランス・アームストロング”は今になって告白したのでしょうね?

アームストロングがドーピングを告白した理由

アームストロングという人は「王様でいたい人」なのでしょうか。『シークレット・レース』でも度々その描写があります。その彼がドーピングを告白した理由について、日本経済新聞が以下のように推測しています。

今回、アームストロングが完全降伏したのは、リセット以外、“物語”を再び描く手段がなかったからだろう。― 自分の思い描いた完璧な生活を守るため、嘘を重ねました――。有り体にいうと、2時間もののサスペンスドラマの犯行動機と同じだ。ドラマは罪の告白で終幕を迎えるが、現実は続きがある。

出典:「もうパパを擁護しなくていい」 元自転車王者の告白禁止薬物の使用認める

現実には続きがある。アームストロングの映画が公開

日本経済新聞の言うとおりで現実は続きがあるようです。なんと今、ランス・アームストロングの映画の制作が進んでいるとか。

「The Program」というタイトルで、今年後半、イギリスで公開予定だそうです。日本でも公開されるか、情報が待たれるところです。

The Program公式サイト(英語)

アームストロングのドキュメンタリーも公開中

昨年、ランス・アームストロングのドキュメンタリーが出ていたようです。これは観ていなかったのでぜひ観てみたいです。
ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実 (字幕版)


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