なぜ自転車ロードレースで男女の罰金は異なるのか? その理由を探る

ロードバイクは女子優遇で男性差別!?
ロードバイクは女子優遇で男性差別!?

ロードバイクで銭儲け(*`艸´)ウシシ」と欲望むき出し・ヨコシマな記事に、行田市もきっと風評被害甚だしいことでしょう(-_-;) なぜ、そんなアホな釣りタイトルにしようと思ったのか!? それは伏線だからです、伏線。Qアノン、アポロ計画、名探偵コナン・・・。好きでしょう、こういうの(ΦωΦ)フフフ…

と言う訳で、本日は伏線回収! えっ、ワタシの給料安過ぎ(; ・`д・´)!? ロードバイク女子、給料・賞金安過ぎて罰金も減免される問題なお話です。

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ロードバイクは男性差別!?

ことの発端は、先日の「スーパータック」の記事。記事を書くにあたってUCIの罰金を原典まであたって調べていたのです。そうしたら、おおぅ、なんで女子は男子の半分の罰金なんだぜ!? それって男性差別じゃん(# ゚Д゚)

罰金は、男子が2倍(◎_◎;)!

男子と女子の罰金の差が酷い!
男子と女子の罰金の差が酷い!

ちょっと、この画像を見てください。これは、UCI Regulations「2.12.007 Table of race incidents relating to road events」(p.98)より、「ロードレース中のゴミ捨て」の罰金を切り抜いたものです。

8.3が「危険な方法で道路や観客に物を投げる行為」で、8.4が「指定場所以外でゴミを捨てる行為」です。Column 1が男子エリート、Column 2が女子エリートであります。

んで、この8.3と8.4を男女で見比べてみると・・・おやおや、何かおかしいことに気が付きませんか!?

そうなんです、なんと、男子の罰金は女子の2倍! 倍も倍!! 8.3は男子が200~1000スイスフランに対し、女子は半分の100~500スイスフラン。8.4も同じく半額。というか、ほぼすべての違反行為に対して、男子は女子の倍であります。

これはおかしい、男性諸君、おかしいと思うでしょう!? 今こそ男子も声を挙げるときなのです。さぁご一緒に!! 「ロードバイクは男性差別だ! ギャースギャース(# ゚Д゚)!!」

ロードバイクは男性差別・・・じゃなかった(・_・;)

「なんでオレだけ2倍も罰金払わなきゃいけないの!? それって男性差別じゃん(・´з`・)」と、日頃の恨・・・おっと 書き殴りたくなる衝動を抑え切れず思いの丈を書き殴りましたが、でもちょっと待って。裏だよ裏。裏を読もう。男子って好きでしょう、こういうの(´_ゝ`)

「罰金の差はおかしい」と女子ワールドツアーチャンピオンが仰っています

この罰金が半分な件、実は女子選手からも「取って付けたよう」と懐疑的・批判的な目で見られています。「なんで? 安いならいいじゃん(いいじゃん)」と思ったりしたのは僕だけでしょうか?

そんな懐疑的な目でUCIの罰金規定をジロジロ見ているのは、Lizzie Deignan選手。ワールドツアー覇者の凄い人です。

Deignan says she wasn’t aware of the discrepancy in penalties — and that she finds them a bit “tokenistic.” “I don’t know what to make of that one, it’s a bit odd,” she said. “Rather than half the fine, I’d rather see full prize money.” [抄訳]デグナン選手は「罰金に差があることを知らなかった」とし、さらに(罰金の差は)「形だけの取って付けたようなもの」と話す。 「罰金の差をどう理解していいか困る。ちょっとおかしい。罰金を半分にするくらいなら、賞金を全額ほしい」

Pro women on the super tuck and forearm ban: ‘It’s mostly guys who are complaining’

え、男子の罰金、倍じゃ少ないくらい!?

女子のトップ選手ですら「おかしい」と思う罰金の差額。「そうだそうだ、もっと言ったれ(゚∀゚)!」と男子目線で応援したくなってきたら、さらなる援護射撃が!

チームDMSのCoryn Rivera選手が、罰金の差額についてバッサリ! 曰く、

Maybe it could be even less than half since our pay isn’t that equal. [抄訳]罰金は半分でも多すぎるくらい。給料、そんな(男子と同じくらい)平等にもらってないもの。

Pro women on the super tuck and forearm ban: ‘It’s mostly guys who are complaining’

えぇ!? 真逆かよw むしろ男子の罰金はもっと増やすべきとはコレ如何にwww

ロードバイク女子って儲からないの??

「給料が低いから罰金もそれに伴って低くあるべき」とは、日銀もビックリのマクロ経済スライド。ロードバイク女子って、そんなに給料安いの(・_・;)??

2020年から最低賃金が導入されました

「ロードバイク女子 給料」でググってみたら出るわ出るわ、アヤシイ広告(-_-;)チガウ そんな中、光る情報がありました。

その情報とは、本家本元UCIが2019年に発表したプレスリリース「Women’s professional road cycling enters a new dimension in 2020」であります。

それによると、おぉ、2020年から女子ワールドツアーのチームは最低賃金を払うよう義務付けるとのこと。2020年は1.5万ユーロ、2021年は2.0万ユーロ、2022年は2.75万ユーロ、2023年からは男子“プロコン”と同じ賃金だそう。

パパーン、女子も選手年金に入れます!23年から(´_ゝ`)
パパーン、女子も選手年金に入れます!23年から(´_ゝ`)

さらに、保険や選手年金などにも入れるようになるそう(゚∀゚)!

あ、でもちょっと待って! 21年の最低賃金2万ユーロって、日本円に換算すると・・・250万円(◎_◎;)! これプラス出来高やスポンサーとかあったとしても、世界の頂点の女子選手の最低限が250万円とはコレ如何に!?

保険云々も、プレスリリースになるくらいだから、2020年以前はなかったってことですよね。。。凄い世界だ、ロードバイク女子。「武士は食わねど」っていうレベルじゃないぞ(◎_◎;)

賞金の差額がトンデモナイ!

サラリーの違いはまだ序の口。賞金の違いがもっと酷い(; ・`д・´) 先日行われた「Omloop Het Nieuwsblad(オムロープ・ヘット・ニウスブラット)」ワンデーレースの賞金額がコチラ!

Omloop Het Nieuwsblad(オムロープ・ヘット・ニウスブラット)の男女の賞金差が凄い
Omloop Het Nieuwsblad(オムロープ・ヘット・ニウスブラット)の男女の賞金差が凄い

バレリーニ(男子)の賞金1万6000ユーロに対し、ブレッヘン(女子)の賞金わずか930ユーロ(◎_◎;)!その差は驚愕の・・・驚愕の・・・あぁ、計算できないw

コレ、ネタじゃないよね!? 930ユーロって12万円じゃん(◎_◎;)! 12万円って、チームで祝杯しようにもシャンパン10本も買えないレベル。。。

いや、ヨーロッパは5ユーロで美味しいスパークリングワイン飲めるから大丈夫!?

ぐぬぬ、それもまた正ろ・・・いや違う、そうじゃない(; ・`д・´)

ロードバイク男子はどれくらい

いやぁ、凄い。今日はもう絶対スパークリングワイン飲まずにはいられない(; ・`д・´) ちなみに、気になったので調べてみたところ、ロードバイク男子の最低賃金は・・・

For 2018, the current Pro-Continental minimum wage of €30,855 was introduced and WorldTour riders were now able to get at least €38,115. [抄訳] 2018年、プロコンの最低賃金が導入され、その額は30,855ユーロ。ワールドツアーは少なくとも38,115ユーロもらえるようになった。

How Much do Pro Cyclists Earn?

男子ワールドツアーの最低賃金は女子の約2倍(1.9倍)でありますな。ひょっとすると、男子と女子で罰金が倍も違うのは、この最低賃金によるのかもしれません。

とはいえ、この最低賃金は男子でも低いでありましょう。生きてはいけるだろうけど、果たして夢はあるのか? これはもうYouTubeで一発当てるしかない(´;ω;`)ウッ…

ロードバイク男子は罰金100倍払うべき(暴論)

ロードバイクをとおして、驚くべき男女格差を垣間見てしまった。これ日本じゃありませんよ? “平等”で知られるヨーロッパの2021年のお話です。ジェンダーギャップ指数が泣いてるぞ、オイw

ロードバイクは夢を見させてくれるか?

僕はヒモだからセーフ(´_ゝ`)
僕はヒモだからセーフ(´_ゝ`)

「イコールペイ」はロードバイクだけでなく、サッカーやテニスなどのメジャースポーツでも話題になる重要なテーマ。ググっても答えが出ない、複雑で難しい問題です。

ロードバイクは、日本の場合、男子でも食うや食わずの厳しい世界。いわんや女子をや

プロの世界ほど華やかで不条理な世界はないのかもしれません。はぁ。。。ゼリーフライ食べよ(・_・;)

以上、ロードバイクは男性差別と思ったらとんでもなかった! UCIの新レギュレーションの罰金に見る、ロードバイク女子の過酷な現実なお話でした。とりあえず、スポーツにしろ、職業にしろ、男女の賃金格差は万国共通なのでしょうか? 純粋に、100%能力主義による結果なのか、それとも他に理由があるのか、はてさて??

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ロードバイク & マウンテンバイク ブロガー

海外の最新ロードバイク&マウンテンバイク情報や、関東地方を中心に日本全国、ときたま海外をサイクリングして自転車旅ならではのグルメや景色、楽しみ方を発信中。

JBCF(実業団自転車競技)やツールドおきなわ、ほか自転車イベントにも積極的に参加中! レース・イベントに体当たり取材しています。

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