自転車競技の男女格差という問題。女子プロ選手の賞金が酷くて大炎上

オムロープの格差は分かりやすすぎた(;^_^A
オムロープの格差は分かりやすすぎた(;^_^A

世界トップの女子選手の給料が男子トップと雲泥の差、少なくとも最低賃金では倍以上の開きがあることを知って衝撃を受けているborikoです。Omloop Het Niewsblaud(オムロープ・ヘット・ニウスブラット)で話題になった賞金格差は、案の定やり玉に上がったそう。ただ、そこはさすがヨーロッパ様、影で粛々と「イコールペイ」に向けて動いているようです。Velo Newsをもとに、サイクルロードレースの男女格差是正の動きを紹介します。

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批判を呼んだオムロープ・ヘット・ニウスブラットの賞金格差

発端はやはりオムロープ・ヘット・ニウスブラットの賞金格差が明るみになったこと。グラフィックに分かりやすすぎる格差でありました。

フランドル・クラシックのCEOが反論

批判は「女子選手にも平等な賞金を!」という至極まっとうなもの。この批判に対し、オムロープ・ヘット・ニウスブラットを組織するフランドル・クラシックのCEO・Tomas Van Den Spiegel (トーマス・バン・デン・スピーゲル)がコメントを寄せました。曰く、

Quite disappointed with all the reactions we are getting about prize money after all the financial investments we have continuously made into women’s cycling for years now. I do absolutely understand the concerns about equal pay in cycling and I do not mind the debate but let me try to give you some more context. Cycling in general, for most stakeholders (there are few exceptions most of us know), is not the most economically attractive sport. [抄訳]長年、女子レースに継続的に投資してきたのに、賞金に対する反応を見て、とてもガッカリしている。 平等な支払いを求める声があることは十分理解し、それについて話し合いをすることも構わない。ただ、もう少し大きな視野を持ってほしいと思う。自転車競技は、多くの利害関係者にとって、必ずしも経済的に魅力あるスポーツとは言えない。 https://twitter.com/tomasvds/status/1366820387594592258

サイクルロードレースの収入源による問題

ここでさらにスピーゲルCEOのツイートを抄訳。氏によると、自転車競技(サイクルロードレース)の収入源は以下の3つで、それぞれに制約があるそう。

スポンサー、放映権、開催地域の協賛金の問題点

サイクルロードレース(のオーガナイザー)の収入源は企業のスポンサーシップと開催地域の協賛、そしてメディアの放映権だそう。

現在、男子レースと女子レースが同日開催となっているため、「個別」のイベントとしてスポンサーを集めるのが難しいのが、まず1点。これを解決するには、女子レースが「スタンドアローン」で開催されないといけないと述べています。

メディアの放映権料

そしてもう1つの問題が、女子レースの放送に関心を持つテレビ局がほとんどなかったこと。スピーゲルCEOによると、この状況は近年やや改善傾向にあるものの、放映権料は微々たるものだそう。

Regarding media rights, “Until a few years back there was almost no interest at all with the broadcasters,” Van Den Spiegel said. “This has changed recently, although the amounts remain negligible.” [抄訳]メディアの放映権について、スピーゲルが言うには「ほんの数年前まで、放送局は女子レースにほとんど興味がなかった」とのこと。「この状況は最近変わってきたが、放映権による収入は微々たるものだ」と述べている。

Flanders Classics CEO: ‘The prize money was according to the UCI financial obligations’

批判されたオムロープには、革新的な側面もあった

「オレたちも頑張ってるんだよぅ、勘弁してくれよ」という、スピーゲルCEOの心の声を思い描きますが、それはそれ、これはこれ。とは言いつつ、これらの問題に対し、実はちゃんと解決を図ろうとしている姿勢があります。

「春のクラシック」に女子レースが加わり、しかもライブ放送あり

フランドル・クラシックスは業界屈指のレースオーガナイザー。ツールドフランドルやヘント・ウェヴェルヘム、話題になったオムロープなど、7つのレースを運営しています。

そのフランドル・クラシックスが運営するレースのうち、6つのレースで2021年から女子レースが開催されるのだそう。さらに、男子レースのあとに女子がフィニッシュすることで、より視聴者を引き付けた状態でテレビ放送されるのだそう。これには、スピーゲルCEOも「ドヤッ!」と胸を張りたくなっているはず。

Before, the women would arrive before the men, and that did not allow it to have the highest ratings. Now the race will finish after the men’s, and we found that people stayed tuned in and watched the race. [抄訳]これまでは、女子レースは男子がフィニッシュする前に終わってしまい、視聴率を稼ぐことができなかった。男子のあとに女子がフィニッシュするように変更することで、より多くの人がレースを視聴し続けてくれると期待している。

Flanders Classics broadens support of women’s racing

問題を認識し、改善に動くのはさすがヨーロッパ様か

という訳で、「イコールペイ(平等な支払い)」の財源の1つである放映権について、改善・改良の道を探る動きがあるようです。

問題を認識し、改善策を迅速に取り入れるのは、さすがヨーロッパ様、というところでしょうか??

女子レースはおろか、男子レース(Jプロ)も放送されない日本ときたら・・・。はっ、これを出羽守というのかなw サーセン(;^_^A

※出羽守とは、他者の例を引き合いに出して物事を語る人のこと。

以上、自転車競技・女子プロ選手の給料事情の舞台裏。フランドル・クラシックスの取り組みのお話でした。日本もいよいよJプロ(JCL)がシーズンイン。楽しみでありますな(*´ω`)

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