
割れる壊れると言われ続けていたシマノクランクが「無償点検プログラム」で対応されたのが2023年9月のこと(⇒参考記事)。「そんな中途半端なことでは米国市民は黙っちゃいません!」とばかりに集団訴訟の申し立てがあったのが翌10月(⇒参考記事)。それから1年くらい動きがなくって(⇒参考記事)、その後どうなったかと忘れかけていたところに、ようやく進展がありました。どうやら和解に向けて動き出しているようです。
という訳で、本日はシマノクランク・リコール問題のお話。和解になるのは、シマノにとっては良かったですかね(*´ω`*)
集団訴訟は和解という決着に向かっています
情報源はBicycle Retailer and Industry News (BRAIN)と、それを元にした(コピペ)Road.CC。昨日(7月1日)の情報なので、すでにご存じの方も多いかもしれません。
シマノクランク訴訟、和解へ

バイク小売業界ニュースを基本に、現時点の結論から申し上げると、集団訴訟は原告の2度の申し立て修正を経て和解の方向に向かっているそう。判事の承認待ちですが、原告と北米シマノの間では、すでに和解案が合意に達しており、その内容は以下のとおり。
- 無償点検プログラムを実施するショップへのサポート拡充(33ドルの拡大鏡提供含む)
- 破断可能性のあるクランクの保証を2年間延長
- 実費交換した人への返金補償
- 原告14人に対し、500ドルの手数料(サービス料?)支払い
- 広報宣伝企業(Epiq社)と契約し、8月25日から和解内容を広く周知する
穏当な方向に向かっていてひと安心(?)
和解案を見るに、シマノにとってかなり穏当な方向で決着しそうに見受けます。2024会計年度にグローバルで176億円も「無償点検プログラム」に費やしているだけに、その効果があったのかもしれません。
トレックやスペシャ、ジャイアントはどうなった?
ちなみに、最初の訴状ではシマノとともにトレックやスペシャライズド、ジャイアントもセットでお得に訴えられていました。
これらメーカーが今回の和解案でどうなったのか・・・という情報は、バイク小売業界ニュースにはないようです。
日本とかはどうなるの?

米国市民さんとシマノの和解は、今月7月28日に判事を前にしての協議が行われ、案の承認要請が判事によって認められたら、来年2026年2月2日に最終的な和解が成立するそう。
ここで気になるのは、日本がどう影響を受けるのか?ということ。Road.CCによれば、イギリスは今回のアメリカでの和解方向の「カヤの外」に留まるとのこと。
「continue to depend on the “inspection and replacement programme”(引き続き、”点検・交換プログラム”に頼らなければならない)」と明らかに不満な論調で、シマノのことを「the Taiwan-based company(台湾に本社を置く会社)」と書いています。はてさて、イギリスジョークか、それともピュアにジャイアントと勘違いしたのか、謎は深まるばかりです(-_-;)
それはさておき、処遇に関しては、日本もきっとイギリスと同じく、カヤの外でしょう、何を期待(!?)することがあろうか。ショップにとっては33ドルの拡大鏡が手に入るチャンスかもしれません(;^_^A
何はともあれ、これまでの広範な無償点検プログラムと無償交換のおかげで、陪審員裁判による巨額賠償の可能性を免れたのは、何と言っても大きなこと。ミスや不具合が起こるのは仕方ないことで、それに対してどう誠実に向き合うか、その姿勢が現れた結果と言えるかもしれません。
シマノのような世界大企業がしっかり自分たちの不具合に向き合っているんだもの。自分もしっかり襟を正して謝りに行こう。謝罪できる人間になりたい、偉いぞシマノ、尊敬する。だから株、もう少し買いやすくしてくれ!
以上、シマノの割れたクランクどうなった!? アメリカのシマノ・クランク集団訴訟は和解の方向に進んでいるようです なお話でした。
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